「俺は蓮のように御曹司でもないし、社長でもない、雇われてるサラリーマンだ、実家も農家をやっているし、貧乏で苦労して育った、大学も奨学金で行ったんだからな、そこで蓮と知り合って、かれこれ、8年だよな、大学の時から彼女はいたが、奨学金で大学に行っている苦労を分かり合える女ばかりだった、でも麗子は苦労知らずのお嬢さん育ちで、まず食事に行くのだって、大変だった、高級レストランを調べて、予約取って、プレゼントも貰ったばかりのボーナスを叩いて買った、お前にはわからないだろう、
麗子との付き合いは、美希ちゃんとなら牛丼でも文句言わないだろうなんて比べちまう、情けないよ、全く、でも美希ちゃんが蓮と一緒に居たいのなら俺がライバルを排除するしかない、そう思ったんだ」

「それで麗子の、いやお前の奥さんの気持ちをお前に向かせるようにしてくれたってことか、でもさっき奥さんを愛していると言ったよな」