「望月さん、お久しぶりです、その節はいろいろとありがとうございました、いつも助けて頂いて感謝しています」

「大丈夫、大丈夫、俺は美希ちゃんの影のナイトだから」

美希は望月の言葉にちょっと頬を赤らめて恥ずかしそうに俯いた。

その姿に、望月は美希を引き寄せ抱きしめたい衝動に駆られた。

だめだ、俺の美希ちゃんへの気持ちは封印すると決めたじゃないか。

望月はグッと堪えて美希と距離を取った。

「麗子さんはお元気ですか」

「ああ、わがままで困っているよ」

美希はニッコリ微笑んだ。

「望月さんに甘えているんですよ」

「じゃあ、美希ちゃんも蓮にわがまま言うのか」

「えっ?」
「蓮に甘えているだろう?」

美希の顔色が変わった、望月はそのことを見逃さなかった。

「蓮に言えない心配事があるんなら聞くよ」

その時、蓮也が大きな声で泣き始めた。

「蓮也、どうした?男は泣いたらだめだぞ」

望月は蓮也を抱き上げてあやし始めた。

蓮也はピタッと泣き止んだ。