その時、看護師さんが蓮也を病室へ連れて来てくれた。

大きなあくびをして、大物になる予感がした。

                        

俺は望月と待ち合わせをして麗子との経緯を聞いた。

「よっ、元気か、麗子お嬢様との事聞かせろ」

「その前に美希ちゃんと蓮也は元気か?」

望月はいつも美希の事を気にかけていてくれる。

「ああ、二人とも元気だよ、美希は一生懸命蓮也を見てくれているよ」

「そうか、美希ちゃんを泣かせたりしてないだろうな」

「ないよ」

望月はニッコリ微笑んで、俺を見た。

「お前はどうなんだ、奥さんと上手くいってるか」

そこで望月は大きなため息をついた。

「麗子はお嬢さん育ちだから、金がいくらあっても足りない」

俺はやっぱりと思いながらニヤッと笑った。

「蓮、やっぱりみたいな顔するなよ」

「いやいや、悪い悪い、まっ、想像通り過ぎて笑うしかないって感じだ」

「全く、美希ちゃんと交換しろ」