「蓮さん、お仕事は?私の事は気にせず、お仕事に行ってください」

「東條に頼んだから大丈夫だ」

「私を病院へ連れてきてくれたのは望月さんですよね、ご迷惑をかけてしまって申し訳ない事をしました」

「大丈夫だ、ちゃんとお礼言っておいたから」

「ありがとうございます」

「当たり前だろ、美希は俺の妻なんだからな」

俺のこの言葉に美希は返事をしないで俯いた。

美希、どう言う事だ、何を考えている、今すぐにでも、問いただしたかったが、今は安静が一番との事で諦めた。

「少し休みますね、私は大丈夫ですから、お仕事に行ってください」

「わかった、そうするよ」

美希は俺に背を向けて眠った。

俺は一旦会社に戻ることにした。

「美希、また明日来るからな」


私は本当はずっと側にいて欲しかった。

わかっていた、蓮さんは私を愛してくれている。

モデルとの不倫騒動の時も、今回だって、多分女の子の方から腕を絡めていた。

蓮さんは優しいから邪険には出来なかったんだろう。