部屋に戻ったあとは、蒼葉と抱き合って眠った。蒼葉の体からは、やっぱり海のにおいがした。このにおいを、ぬくもりを、いつまでも覚えておきたかった。蒼葉の顔。蒼葉のにおい。蒼葉のぬくもり。蒼葉の声。蒼葉の全てを、ぼくの体の中に取り込みたかった。
――夢を見た。
大きくなったぼくと蒼葉が、一緒に夕焼けを見る夢を。蒼葉は見違えるほど元気になって、ぼくを海へと連れていく。蒼葉の好きな、海底の世界を見る。鮮やかで、きらきらしているその場所には、たくさんの命が生きている。すごいね、蒼葉。ぼくは嬉しくなって、蒼葉に笑いかける。そうしたら、蒼葉は得意げに笑って、ぼくの手を取って泳ぎ出すのだ。その泳ぎは、まるでイルカのように美しかった。
――夢を見た。
大きくなったぼくと蒼葉が、一緒に夕焼けを見る夢を。蒼葉は見違えるほど元気になって、ぼくを海へと連れていく。蒼葉の好きな、海底の世界を見る。鮮やかで、きらきらしているその場所には、たくさんの命が生きている。すごいね、蒼葉。ぼくは嬉しくなって、蒼葉に笑いかける。そうしたら、蒼葉は得意げに笑って、ぼくの手を取って泳ぎ出すのだ。その泳ぎは、まるでイルカのように美しかった。