ぼくと寧々、そしてテルは、保育園からの幼なじみだ。小学生の時は、学校が終われば毎日のように三人で遊んだ。公園のジャングルジムに登ったり、かくれんぼや追いかけっこをしたり。だけど成長するにつれて、テルはあまり遊んでくれなくなった。ぼくらのことを名字で呼んで、話すことすらしなくなった。そのことで悩んだ時期もあったけど、今はもう何とも思っていない。お姉ちゃんいわく、「男の子ってそういうもの」らしい。
「で、なぁに?」
「あ、ああ。おふくろたちがこのあと集まるらしいけど、お前らも来ないかって」
「おふくろだって! 昔みたいにママって呼びなよ」
「うるせっ、呼んでねぇよ!」
顔を真っ赤にしながら、高く腕を振り上げる。きゃーっと大げさに叫んで、寧々はぼくの後ろに隠れた。
「暴力反対! こわぁい」
「してねぇって! ……で、どうするんだ?」
「もちろん行く行く。ねっ、野ばら」
うん、と頷こうとした時、視界の端に誰かが映った。
「で、なぁに?」
「あ、ああ。おふくろたちがこのあと集まるらしいけど、お前らも来ないかって」
「おふくろだって! 昔みたいにママって呼びなよ」
「うるせっ、呼んでねぇよ!」
顔を真っ赤にしながら、高く腕を振り上げる。きゃーっと大げさに叫んで、寧々はぼくの後ろに隠れた。
「暴力反対! こわぁい」
「してねぇって! ……で、どうするんだ?」
「もちろん行く行く。ねっ、野ばら」
うん、と頷こうとした時、視界の端に誰かが映った。