ぼくの愛した世界は、もうどこにもいないのだ。
 もう何も感じることはない。
 もう何も愛することはない。
 君と過ごした十日間は、それまで生きた十年よりも長かった。
 これからぼくは、果てない夢を追うように、海の彼方へ君を探しにいくだろう。
 ぼくを見つけてくれた君を。
 ぼくを抱き締めてくれた君を。
 愛しい愛しい、ぼくの蒼葉。