「はあ?呂律が回ってねえぞ、お前三十八なのか、まさかファーストキスとはな」

「そうよ、責任取れ」

「わかった、じゃあ結婚するか」

私は急に睡魔に襲われて倒れた。

「おい、よく三十八年間生きて来られたな」

俺は海堂コーポレーション社長海堂慎。

親父が急に倒れて、仕方なく社長を就任することになった。

社員は俺のわがままと横暴な態度に懸念を抱いていた。

業績は悪化し、秘書の丸山には毎日お説教を食らう。

「よろしいですか、社長、取引先やメインバンクは社長の横暴な態度に不信感を抱き始めています、もう少し人間関係を学んで頂きたい」

「そんな事言っても、仕方ないだろう、これが俺なんだ、文句があるならついて来なくて構わねえ」

丸山は大きなため息をついた。

彼女の存在も然り、俺様ぶりに優しくないとか、言い方が乱暴だとか文句を言ってきやがる。
そんな時、間宮ちづると出会った。

明らかに嫌がっている女を無理矢理路地に連れ込もうとしているところに出くわした。

「助けて、いや」