ほんと素直じゃないんだから、彼女はどんな人なんだろう、あっそう言えば私が泊まったらまずいんじゃないのかな。

「あのう、私が泊まったらまずいんじゃないですか」

「どうしてだ」

「だって、彼女さんヤキモチ妬きますよ」

「彼女?彼女はいないから安心しろ」

「嘘!」

「嘘じゃねえよ、酒呑めるだろ?付き合え」

私は勧められるままに一杯勢いよく飲み干した。

次の瞬間、ぐるぐると目が回り出し、カアーと顔が熱ってくるのを感じた。

「大丈夫か」

目がトロンとしてきて、なんかいい気持ちになってきた。

私はお酒に弱い、しかも悪酔いするタイプ。

目の前にいる人に絡んでしまうのだ。

海堂さんを目の前にして絡んでしまった。

「どうして彼女いないなんて嘘つくの?それに私は確かに隙だらけだけど、これでもちゃんと三十八年間生きてきました」

なんか部屋がぐるぐる回ってる。

「それに、わたひの初チュー勝手にしてかえひて」