「なんだよ、素直だと調子狂うな」

このたわいもない二人の時間がずっと続くと疑わなかったのに……

しばらくしてちづるは体調を崩した。

疲れが出たのだと思い、様子を見ていたが一向に回復する兆しが見られない。

「ちづる、病院へ検査に行くぞl

「海堂さん、仕事が忙しいんですから、無理しないでください」

「何を言っている、仕事なんて二の次だ、ちづるが一番大事だ」

俺はもう二度と後悔はしたくないと心に決めていた。

それからちづると病院へ向かった。

診察の結果、検査をしたいとわからないとのことで、ちづるは検査入院を余儀なくされた。

あれ以来、充からは何の連絡もない、資金援助は続けてくれている。

一度充と話をしなければと思っていた。

ちづるの入院のことも伝えなくてはと思いながら、本音は躊躇していた。

毎日、充は病院へやってくるだろう。

しかし、黙っているわけにはいかない。

俺は充に連絡を取り、ちづるの検査入院の旨を話す事にした。

「久しぶりだな、ちづるは元気か」