「おはよう!」
学校への道をつまんなそうに歩いている俺の背後から、朝からテンションの高い死神の声が聞こえてくる。
「おはよー」
朝からうるさいやつだ。
だが、少し楽しいのも事実。幼なじみがいたならこんな感じなのかなと想像してみる。
「さーて、君の学校での姿を見せて貰えるかな?」
「……見てもあんま楽しいものではないぞ?」
というかなんでこいつはついてくるんだ。分からん。
「いいのいいの」
そういって彼女は屈託のない笑顔で笑った。妙に懐かしい感じがする。
普段は特になんとも思わなかった景色。彼女がいるだけで綺麗に見える。
……あぁ懐かしい。どうしようもなく。ただ喋りながら歩くこの朝が。ただ笑い合えるこの朝が。
◆
「……な?面白くないだろ?」
俺は周りの生徒たちに気付かれないよう小声で死神に声をかける。
もしも人の生に幸福の絶対値なんてものがあるなら、俺はこの1週間幸せの絶頂にでもいないと割に合わないと思う。
「…………そうだね」
俺の机に書いてあるラクガキ。俺を見る他のヤツらの目。たまに飛んでくるクシャクシャに丸まったプリント。てか鼻水拭いたやつ投げてくんのやめろ汚ぇ。
「なんでこうなったのかね~」
それは自然に出た言葉だった。何を諦めた訳でもなく、別に現状。虐められているのが辛いわけでもない。
ただなんで。それだけの疑問だ。
毎日考えるこの疑問。ただいつもと違うのは返ってくる返事があることだけだ。
「……人間の考えてることはいまいち分かんないや」
「だろ?俺も分かんない。仲間だ、結婚しよう」
「ごめん無理」
即答だった。
学校への道をつまんなそうに歩いている俺の背後から、朝からテンションの高い死神の声が聞こえてくる。
「おはよー」
朝からうるさいやつだ。
だが、少し楽しいのも事実。幼なじみがいたならこんな感じなのかなと想像してみる。
「さーて、君の学校での姿を見せて貰えるかな?」
「……見てもあんま楽しいものではないぞ?」
というかなんでこいつはついてくるんだ。分からん。
「いいのいいの」
そういって彼女は屈託のない笑顔で笑った。妙に懐かしい感じがする。
普段は特になんとも思わなかった景色。彼女がいるだけで綺麗に見える。
……あぁ懐かしい。どうしようもなく。ただ喋りながら歩くこの朝が。ただ笑い合えるこの朝が。
◆
「……な?面白くないだろ?」
俺は周りの生徒たちに気付かれないよう小声で死神に声をかける。
もしも人の生に幸福の絶対値なんてものがあるなら、俺はこの1週間幸せの絶頂にでもいないと割に合わないと思う。
「…………そうだね」
俺の机に書いてあるラクガキ。俺を見る他のヤツらの目。たまに飛んでくるクシャクシャに丸まったプリント。てか鼻水拭いたやつ投げてくんのやめろ汚ぇ。
「なんでこうなったのかね~」
それは自然に出た言葉だった。何を諦めた訳でもなく、別に現状。虐められているのが辛いわけでもない。
ただなんで。それだけの疑問だ。
毎日考えるこの疑問。ただいつもと違うのは返ってくる返事があることだけだ。
「……人間の考えてることはいまいち分かんないや」
「だろ?俺も分かんない。仲間だ、結婚しよう」
「ごめん無理」
即答だった。