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偉琉との思い出の海を眺めてため息をついた。
俺達は毎日一緒にいて、同じ景色を見て、感動して笑いあった。特にここに来ることが一番多かったかもしれない。
あれ以来避けていた、三年ぶりの景色は泣きたくなるほど懐かしくて、潮風もやけにしょっぱく感じた。
なんとなく覚えてしまった煙草を口に咥える。美味しいわけでも格好つけたかったわけでもない。
ーーーーただただ寂しくて。
偉琉を失った穴を何かで埋めなくてはと思った。
理由もなく手を伸ばしたら、いつの間にか癖になってしまっていた。
ライターを取り出そうとポケットに手を突っ込んだらカサと音がした。偉琉の母親からの届いた手紙を、小さく折り畳み突っ込んだままだった。
『偉琉に会いにいらしてくれませんか。 お渡ししたいものがあります』
手紙が届いたのは二週間も前だ。
俺はずっと迷っていた。渡したい物とは何だろう。とても気になった。しかし葬式以来、墓参りも線香の一本さえあげにいっていない。薄情な友達だと思われていないだろうか。
さらに俺は、あいつとの約束を守れていない。今さらどんな顔して会えって言うんだ。
偉琉との思い出の海を眺めてため息をついた。
俺達は毎日一緒にいて、同じ景色を見て、感動して笑いあった。特にここに来ることが一番多かったかもしれない。
あれ以来避けていた、三年ぶりの景色は泣きたくなるほど懐かしくて、潮風もやけにしょっぱく感じた。
なんとなく覚えてしまった煙草を口に咥える。美味しいわけでも格好つけたかったわけでもない。
ーーーーただただ寂しくて。
偉琉を失った穴を何かで埋めなくてはと思った。
理由もなく手を伸ばしたら、いつの間にか癖になってしまっていた。
ライターを取り出そうとポケットに手を突っ込んだらカサと音がした。偉琉の母親からの届いた手紙を、小さく折り畳み突っ込んだままだった。
『偉琉に会いにいらしてくれませんか。 お渡ししたいものがあります』
手紙が届いたのは二週間も前だ。
俺はずっと迷っていた。渡したい物とは何だろう。とても気になった。しかし葬式以来、墓参りも線香の一本さえあげにいっていない。薄情な友達だと思われていないだろうか。
さらに俺は、あいつとの約束を守れていない。今さらどんな顔して会えって言うんだ。