おじさんはきっと私に。



『でも与具さんのたばこの臭いには気づかなかったじゃないか』



そう言いたかったのだろう。

祖父はヘビースモーカーだったから毎日たばこを吸いたくて仕方なかったはずだ。

その時におじさんと出会い、たまにたばこを吸わせてもらっていたんだろう。

私が祖父のたばこの臭いに気づかなかったのは近づく機会がなかったからだ。



「で……何しに………」

「祖父の話を聞きに」

「話って……昨日言っただろ。奥さんの話ばかりしてたって」

「それを詳しく教えて欲しいんです」

「詳しくって……」

「あなたの話も聞かせて下さい」

「何で…」

「祖父に良くしてくれた方なので、あなたの事も知りたいです。
その話が終わるまで私、あなたに会いに来ます」



娘さんじゃないから嬉しくはないでしょうけど。

あなたに会いに来る事。

それが今、私があなたにしてあげられる事だと思うから。