「誓くん…」
「……………」
「ねぇ…誓くん…目を…覚ましてよ…ねぇってば……ああああああああああ~!」
「芽李ちゃん…」

たった今、愛していた彼が…死んだ………

いつか亡くなってしまうことは、分かっていた。

のに…いざとなると…こんなにも苦しい…


私は、ずっと能力の反動を知らないふりをしていた。

知ってるって分かったら彼はきっと絵を描くのをやめてしまうと思ったから。

私に、手を差し伸べてくれたあの日から、ずっと彼が好きだった…

「あああああっあああああ~……」
「芽李…ちゃん…いっぱい…彼のために…泣いてくれて…ありがとう…ね…」
「ううん…私は、何も出来なかった…彼のために…なにも…」
「そんなことないわ…貴女がいなければきっと…もっと早くに亡くなっていたわ…貴女が彼の支えだったのよ…だから…ありがとう…」
「うっ…ううっ…誓の…バカ……」