奇跡を起こし目を覚ました俺に、涙を流して喜んでいる芽李さんに…母さんに…
どうしても、伝えたいことがあった…
「母…さん…今…まで…育てて…くれ…て…ありが…とう…俺の…わが…ままを…聞い…て…くれて…ありがとう…ございます……俺の…誇り…です…」
「うっ…うぅっ…こちらこそ、産まれてきてくれて…ありがとう…誓くん…」
母さんは、ボロボロと泣きながらも俺を言葉を受け止めてくれた…
「ありがとう…母さん…」
「うん…うん…」
俺は、顔を彼女の方に向けた…
俺を見ている彼女は、目を真っ赤にして泣いていた。
「芽…李…俺に…生きる…意味を…教えて…くれて…ありがとう……こうやって…生きる…喜びを…与えてくれた…貴女…が…本当に…大好き…でした…ありがとう…俺の…傍にいてくれて…」
「…!誓…くん…」
俺の言葉に、驚いている芽李はやっぱり愛おしい…
(逝きたくないなぁ~…)
「最後…に…します…俺の…部屋に…ある絵…は…好きに…して…下さい……俺は…この…人生凄く…幸せ…でした……あんまり…早く…こっちに…来ちゃ…だめ…ですよ…」
「「うん。」」
「泣か…ないで…………母さん…芽李……さようなら………」
「お疲れ様…」
「ゆっくり…休んでね…」
俺は、芽李のこと…母さんのこと…義姉さんのこと…思って目を瞑った…
俺の長い長い旅が、終わった……