「誓くんは絵が上手なのね。お姉ちゃんが言っていた通りね。」
「義姉さんは何か言っていたの?」
「えぇとっても。誓くんの笑顔が大好きだって言っていたわよ。他にもいっぱい。」
「そうだったんだ…少し恥ずかしいな…///」

義姉は芽李さんや他の人にも、俺のことを話していたそうだ。

それだけ、思っていてくれたと思うとまた涙が出てきそうだ…

「誓くんはすごいなぁ…ちゃんと感情があって…」
「芽李さんにはないの?」
「否、ないわけではないと思うんだけど…薄いというか、わかりにくいっぽくって。よく、つまらないって言われるの…それだから、親にも見放されて、里親さんにも捨てられちゃって…今は、一人暮らししてるの。」
「あっ……」

確かに、泣けるんだって言ってたし、話していてもあまり笑ってはいなかった…

でも、俺にはわかる。

彼女だって、辛いっていうことが…悲しいっていうことが……

「学費はどうしてるの?」
「支援金と奨学金もらってるし、バイトもしてるから大丈夫なの。」
「芽李さんは頭がいいんだね。」
「そんなことないよ。ただ、勉強するのが好きなだけだけで…///」

彼女は少し恥ずかしそうに言った。

まぁ、支援金や奨学金をもらっているくらいだから、相当学力があるのだろう…


何だろうか…この気持ち

義姉を失ってしまって、辛かったはずなのに。

今は、とても…


幸せだ。