「みゆ、俺に惚れろ、俺についてこい」

錑は私を抱き寄せ、そして唇が重なった。
久しぶりの錑とのキス。
舌が絡み合い、お互いに相手を求め合った。
濃厚なキスは何度も何度も、離れては求めあい続いた。

その時錑のスマホが鳴った。

「はい、桂木です」

「錑、お父様が容態急変で、早く東京に戻って」

慌てた様子で連絡してきたのはゆかりだった。

「わかった、すぐ戻る」

錑はスマホを切った。

「みゆ、親父の容態が急変したらしい、取り敢えず俺一人で東京に戻る、落ち着いたら必ず迎えに来るから、健志の側に居させて貰ってくれ」

「わかりました」

二人で北山先生の元に向かった。

「健志、親父の容態が急変した、今、ゆかりが連絡をくれた、俺はすぐ東京へ戻る」

「わかった」

「みゆにやり直す許可を貰った、だが、今は俺が一人で東京へもどる、だから、みゆを頼む、必ず迎えに来るから」

「みゆちゃんは大丈夫なの?」

「はい、今の私の精神状態や体調だと錑と一緒に東京へ戻っても、迷惑になると思うので、もうしばらくここに居させてください」