「立木みゆです、総務部です」

「総務部?この会社の社員か……みゆ、可愛い名前だな」

彼にニッコリ微笑まれて不覚にもドキッとしてしまった。

「あなたは?」

「俺?桂木錑、よろしく」

桂木錑?まさか社長?うそ、どうしよう。

私は恐る恐る聞いてみた、どうか同性同名でありますように……

「失礼ですが、社長でいらっしゃいますか?」

「ああ、そうだよ、今日からね」

あ〜私なんてことを……

どうする、どうする、もう明日からニートだあ。

「どうかした?顔真っ青だけど……」

「あのう、私、失礼なことばかり言ってしまって申し訳ありませんでした」

「ああ、別に気にしてないから大丈夫だよ」

社長の声が遠くに聞こえる、なんかふらふらする

ああ、もう立ってられない。

次の瞬間私を支えてくれた男性が……

気づくと私の目の前に社長の顔があった。