朝方俺はベッドにいるはずのみゆがいないことに気づいた。

「みゆ?みゆどこだ?」

俺は愕然とした、まさかみゆが帰ってしまうなんて……

「またかよ、なんで俺の言うことは信じて貰えないんだ、遊びじゃねえのに」

いつもの俺ならあっさりと諦めていた。
しかしみゆへの愛は違っていた。

俺はみゆとの連絡用にスマホを購入した。

俺は月曜日が待ち遠しく、みゆへの愛がより大きくなった。



月曜日がやってきた。
私の中では社長との一夜はリセットされ、過去の出来事として処理しようと脳が働いていた。

貧血で倒れた週末のおかげで仕事が溜まっていた私はすこし早く出社した。
コピー機の前で作業していると、急に後ろから抱きつかれた。
びっくりして「きゃっ!」と声を上げた。

「そんな可愛い声出すと押し倒したくなる」

後ろを振り向くと声の主は社長だった。

「社長!おはようございます」

「おはようございますじゃねえよ、心配したぞ、なんで帰った?」

「あっ、え〜っと……急用思い出しまして」