「みゆちゃんは僕の側にいる事が出来ないとここを出て行ったよ」

「どこに行ったんだ」

「わからない」

みゆ、俺が躊躇していたために、不安な思いをさせてしまったんだな。

俺と一緒にいる事を幸せと思っていてくれたなんて、なんで早く気づかなかったんだ。

いや、わかっていたのに決意する事に躊躇してしまった。

お前を離したくないのに俺は逃げた。

みゆ、俺はもう二度とお前を離さない、俺の腕の中で眠れ。

俺は東城氏に電話をして、みゆの行方を確認した。

『桂木です、今、よろしいでしょうか』

『どうした?』

『みゆが与那国島から姿を消しました、そちらに連絡はありませんでしょうか』

『えっ、みゆが姿を消したって?』

『申し訳ありません、自分の責任です、連絡があったら教えて頂けますでしょうか』

『もうみゆちゃんと人生を歩んで行く事に気持ちの変化はないな』

『大丈夫です、よろしくお願いします』

俺は東城氏との電話を切った。

その頃私は東京に来ていた。