「それじゃ、そろそろ部活行きましょうか」
「「うん」」
幼等部、初等部、中等部、高等部がいっしょに部活動をしているのは他の学校ではかなり珍しい。それはこの学園の教育方針が『世の中のオカルトや怪奇談に幅広い年齢の方に触れてもらうため』だから。私は怖い話が幼い頃から好きだったから今の学校生活はとても充実している。さて、こんな話をしている間に私たちは『部室』という名の3階の古びた空き教室に来た。
「未鈴先生はまだ来てないみたいだね」
「まあ、いつものことだけどね…」
「おねえちゃん、きょうのきろくはだれがかくの?」
「えっと…………今日は『れいれい』がとうば――」
『ガラガラ――』
「…………皆さん、早いですね」