『ガラガラ――』

「…………もういったぞ、芽衣」

「めいめいはおとなになってもうらないしのしごとをしなきゃいけないの?」

「…かもな。俺たちは一流占い師の家系に生まれたんだ。ここに生まれた以上、逃れられない人生だよ」

「そんな…………」

「いつかこんな家出てって、2人で好きなことしながら自由に生きていくんだ。それが俺と芽衣の希望だよ。まあ『出ていける環境』ではないけどな。」

「………」

「まあ、どちらにしろ俺たちの人生は一回きりだ。好きなことして生きていこ‼」

そう言っておにいさまはめいめいの頭を優しく撫でてくれた。

「…うん‼」

簡単なことじゃないのはわかっていた。それでもめいめいは――