それから六日後――花火は全身が透明になって、世界から消えた。
残りの六日間で僕達は今しかできないことを、これでもかとやり倒した。
その間、花火はとても幸せそうだった。身体が消えてなくなるその瞬間まで、幸せそうにしていた。
幸せの絶頂で、人生に幕を下ろした。
小さなお墓を、我が家のベランダに作った。夏になるといつでも打ち上げ花火が見れるように、ベランダに置いた。
彼女が消えてから、僕達は大いに泣いた。立夏も清涼も、姉さんも、僕も。
後悔のないように。僕はこれから、花火に恩返しをしに行く。
清涼と立夏と姉さんの三人を連れて、僕は神奈神社へと向かった。
右腕には花火の形見である機械がついてある。
「じゃあ行ってくるよ」
僕はそう言ってから、三人に手を振った。
そして鳥居をくぐって本殿へと歩みを進める。
さあ、花火を救いに行こう。
透明な彼女を彩りに行くんだ。
物語の始まりに、向かおうじゃないか。
残りの六日間で僕達は今しかできないことを、これでもかとやり倒した。
その間、花火はとても幸せそうだった。身体が消えてなくなるその瞬間まで、幸せそうにしていた。
幸せの絶頂で、人生に幕を下ろした。
小さなお墓を、我が家のベランダに作った。夏になるといつでも打ち上げ花火が見れるように、ベランダに置いた。
彼女が消えてから、僕達は大いに泣いた。立夏も清涼も、姉さんも、僕も。
後悔のないように。僕はこれから、花火に恩返しをしに行く。
清涼と立夏と姉さんの三人を連れて、僕は神奈神社へと向かった。
右腕には花火の形見である機械がついてある。
「じゃあ行ってくるよ」
僕はそう言ってから、三人に手を振った。
そして鳥居をくぐって本殿へと歩みを進める。
さあ、花火を救いに行こう。
透明な彼女を彩りに行くんだ。
物語の始まりに、向かおうじゃないか。