「太陽と花火ちゃん遅いね」
約束の海の家の前で、立夏と清涼は彼らを待っていた。
「約束の時間はとっくに過ぎてるんだけどな」
打ち上げ花火は既に始まっていて、いくつもの花火が打ち上がっては消えていた。
「やっぱりさ、さっきの太陽達だったのかな?」
「いや、俺は見てないから分からなかった」
「そうだよね。分からないよね」
立夏は不安気な表情を浮かべながら打ち上げ花火を見ていた。
「私ちょっと太陽の家に行ってみる」
「え? ちょっと、今日の夏祭りはどうするんだよ?」
「みんな一緒じゃないと意味ないでしょ。じゃないと明日の話もできないし、花火は太陽の家のベランダからでも見れるしね」
立夏がそう言うと、清涼は俯いてしまった。
「そうだよな。立夏は、太陽がいた方がいいんだもんな」
清涼が蚊の鳴くような声で呟くと、立夏は頬を赤らめながら「うん」と頷いた。
「だってしょうがないじゃん。好きなんだからさ」
「そっか……そうだよな。じゃあ、太陽の家まで行くか」
左右の人差し指をくっつけながら、立夏は瞳を泳がせていた。そんな彼女の様子を清涼は乾いた笑顔で見つめている。
「明日のライブ。絶対成功させようね」
立夏の元気な声が、夏の夜の下、響き渡った。
約束の海の家の前で、立夏と清涼は彼らを待っていた。
「約束の時間はとっくに過ぎてるんだけどな」
打ち上げ花火は既に始まっていて、いくつもの花火が打ち上がっては消えていた。
「やっぱりさ、さっきの太陽達だったのかな?」
「いや、俺は見てないから分からなかった」
「そうだよね。分からないよね」
立夏は不安気な表情を浮かべながら打ち上げ花火を見ていた。
「私ちょっと太陽の家に行ってみる」
「え? ちょっと、今日の夏祭りはどうするんだよ?」
「みんな一緒じゃないと意味ないでしょ。じゃないと明日の話もできないし、花火は太陽の家のベランダからでも見れるしね」
立夏がそう言うと、清涼は俯いてしまった。
「そうだよな。立夏は、太陽がいた方がいいんだもんな」
清涼が蚊の鳴くような声で呟くと、立夏は頬を赤らめながら「うん」と頷いた。
「だってしょうがないじゃん。好きなんだからさ」
「そっか……そうだよな。じゃあ、太陽の家まで行くか」
左右の人差し指をくっつけながら、立夏は瞳を泳がせていた。そんな彼女の様子を清涼は乾いた笑顔で見つめている。
「明日のライブ。絶対成功させようね」
立夏の元気な声が、夏の夜の下、響き渡った。