ぱてまと無事成立し、作曲活動をすることになった。
ぱてまに今までの状況を詳しくはなし、私の声のことを尋ねそれでも作曲活動に参加させてくれるのかと問う。
『いつか声が戻ったら歌ってくれればいいのだよ。』と快く了承してくれた。参加する旨を伝えると、ぱてまは大喜びして歓迎し、私は少し照れくささが残った。
ぱてま曰く、「思いの籠った歌」を作りたいらしく、私は歌詞作りの手伝いをして欲しいのだそう。私なんかが手伝わなくともぱてまの作る曲を聞く限り、全て思いが籠っていると思うが...
『2人で作るんですか?』
と尋ねると、ぱてまは少し時間を置いて返信してきた。
『実はもう1人メンバーを呼んでいるのだよ。私の古~い友人で作曲友達なのだよ。』
古い...って、ぱてまは一体いくつなのか。
そう言ってぱてまはサーバーのURLを送ってきた。
『3人での作曲はここが活動場所になるのだよ。状況報告をしたり好きに使ってくれて構わないのだよ。』
直ぐにサーバーに入ると、ぱてまと私の他にもう1人メンバーがボイスチャットにオンラインになっていた。興味本位で入ると、大音量のキーボードの音とドラムの音が飛び交っていた。
『...違う...なんか違うのよ...』
と独り言を呟く声は、若い女性らしき声だった。
『やむ、作曲中ごめんなのだよ。新しいメンバーのkeyさんなのだよ。』
とぱてまが声をかける。ここで初めて私はぱてまが女だということを知った。
『はぁ?何それやむ聞いてないんだけど。』
柄の悪そうな話し方にブルっと背筋が震えた。声が出せないので、テキストチャットに『よろしくお願いします』と打つ。
『なんでボイスで喋らないわけ?』
『keyさんは失声症で声が出ないのだよ。でも、治ったら歌唱担当として歌ってもらうつもりなのだよ。』
そう言うとやむはしばらく黙り込んでしまった。その間、私は『やむ』とは『病む』とかけているのかと考えていた。
『...あぁ、keyって今流行りの歌姫とかいうやつね。そっちで活動ができなくなったからこっちで上手いことやって人気を得ようとしてんの?』
思いがけない言葉に目を見開いた。違う、そう言いたいのに声が出ない。急いで否定しようとテキストを打とうとする。
『いちいちテキスト打ってこなくていいから。ぱてま、あんたやっぱ使えない。やっぱ私が歌担探した方がいいわ。』
『ちょ、ちょっとやむ待つのだよ...!!』
ぱてまが止めに入るとやむが限りなく冷たい声で
『さようなら。もう会うことはないと思う。一言だけ言わせてもらうとやむ、あんたみたいなのが一番嫌い。』
そう言って私はサーバーを追い出された。一瞬の出来事に私はぽかんと口を開いてパソコンを見つめていた。
ぱてまに今までの状況を詳しくはなし、私の声のことを尋ねそれでも作曲活動に参加させてくれるのかと問う。
『いつか声が戻ったら歌ってくれればいいのだよ。』と快く了承してくれた。参加する旨を伝えると、ぱてまは大喜びして歓迎し、私は少し照れくささが残った。
ぱてま曰く、「思いの籠った歌」を作りたいらしく、私は歌詞作りの手伝いをして欲しいのだそう。私なんかが手伝わなくともぱてまの作る曲を聞く限り、全て思いが籠っていると思うが...
『2人で作るんですか?』
と尋ねると、ぱてまは少し時間を置いて返信してきた。
『実はもう1人メンバーを呼んでいるのだよ。私の古~い友人で作曲友達なのだよ。』
古い...って、ぱてまは一体いくつなのか。
そう言ってぱてまはサーバーのURLを送ってきた。
『3人での作曲はここが活動場所になるのだよ。状況報告をしたり好きに使ってくれて構わないのだよ。』
直ぐにサーバーに入ると、ぱてまと私の他にもう1人メンバーがボイスチャットにオンラインになっていた。興味本位で入ると、大音量のキーボードの音とドラムの音が飛び交っていた。
『...違う...なんか違うのよ...』
と独り言を呟く声は、若い女性らしき声だった。
『やむ、作曲中ごめんなのだよ。新しいメンバーのkeyさんなのだよ。』
とぱてまが声をかける。ここで初めて私はぱてまが女だということを知った。
『はぁ?何それやむ聞いてないんだけど。』
柄の悪そうな話し方にブルっと背筋が震えた。声が出せないので、テキストチャットに『よろしくお願いします』と打つ。
『なんでボイスで喋らないわけ?』
『keyさんは失声症で声が出ないのだよ。でも、治ったら歌唱担当として歌ってもらうつもりなのだよ。』
そう言うとやむはしばらく黙り込んでしまった。その間、私は『やむ』とは『病む』とかけているのかと考えていた。
『...あぁ、keyって今流行りの歌姫とかいうやつね。そっちで活動ができなくなったからこっちで上手いことやって人気を得ようとしてんの?』
思いがけない言葉に目を見開いた。違う、そう言いたいのに声が出ない。急いで否定しようとテキストを打とうとする。
『いちいちテキスト打ってこなくていいから。ぱてま、あんたやっぱ使えない。やっぱ私が歌担探した方がいいわ。』
『ちょ、ちょっとやむ待つのだよ...!!』
ぱてまが止めに入るとやむが限りなく冷たい声で
『さようなら。もう会うことはないと思う。一言だけ言わせてもらうとやむ、あんたみたいなのが一番嫌い。』
そう言って私はサーバーを追い出された。一瞬の出来事に私はぽかんと口を開いてパソコンを見つめていた。