呼び捨て、考えてもなかった。2人は壮大で素晴らしい曲を作る私にとっては天の上の存在だったから。
『そうそう、タメ口とかにもして欲しいのよね。いちいち気使われたくないし。』
少し考えて引き気味に返信する。
『じゃあ、そうさせてもらおうかな。ぱてま、やむ。』
ぱてまとやむが『うん』と返事をして作業を再開した。私はまだやむの曲の副作用が背筋に異常をきたしていた。
「(ぱてまが光、やむが闇...かな)」

3時間ぐらい経っただろうか。やむとぱてまが『はぁ』と息を吐いて終わりの合図を遂げた。
『終わったー!!』
『お疲れ様、やむ。ぱてま。』
皆で聴こうということになり、画面を共有して楽曲を聴くことになった。
ぱらぱらと光が見えるように星空のような綺麗な音色で奏でるメロディが耳を癒す。まるで、フルートの音色みたい。どこか力強さもあって、自信が溢れ出てくる。"希望"その言葉が似合った。
『素敵だね。』
『でしょ!?ぱてまもやむもめっちゃ頑張ったの、よ~し、いい歌詞つけるわよ!!』
『今日はもう遅いし、明日からにするのだよ~』
時計を見ると、時刻はもう深夜の3時を回っていた。全く気づかなかった。
『あ、本当だ。私お肌荒れちゃうからすぐ寝る、おやすみ!』
と言ってすぐ落ちたやむが一瞬の出来事でまたもや口をぽかんと開いていた。
『...ふぅ、2人が仲良くなってくれたみたいでよかったのだよ。』
『やむとぱてまは、初めからあんなに仲良かったの?』
『いいや、私とやむはkeyとやむ以上にバチバチだったのだよ。』
『お互い作るものも目指すものも正反対、そんな私達が意見を合わせるなんて無理な話だったのだよ。』
『どうやって合わせたの?』
『合わせたんじゃない、合っていることに気づいたのだよ。』