ハナは、
ユナを抱き締めたときに感じた動揺を隠して、
多少ドギマギしつつも、
平静を装って、
いつものようにユナを家に招いた。
ユナがハナの部屋で遊ぶことは
もはや日常となっていた。
ハナが小学校から帰ってきた時から夕食時まで、
ユナはハナの部屋で漫画を読んだり、
お菓子をご馳走になったりして過ごすことができた。
◇ ◇ ◇
ハナは表向きはお嬢様だが、
両親に隠れてお小遣いで少年誌を買っていた。
鍵のかかる机に少年誌を忍ばせ、
両親に見つからないように鍵をかけていた。
ハナは学習机の鍵を財布から取り出し、
鍵を開けて少年誌を出した。
主人公のサッカー部の男の子が、
部活のマネージャーに恋をしている漫画を読んで、
男の子に自分を重ね、
部活のマネージャーにユナを重ねて、
漫画を読みながら空想に耽った。
ユナの表情、感触が、四六時中、頭から離れない。
登校時、
ユナの背中をポンと軽くたたいたり、
ユナの頭をナデナデしたり、
必ず1日1回はさりげなくボディタッチをするようになった。
その都度ユナは、
照れくさそうにやや顔を赤らめて笑顔になるのだった。
そのことが、
どれほどハナを幸福感で満たしたことか。
そして、どれほどユナに、
温かみのある安心感を与えたことか。
「買い物に行くから留守番頼んだわよー」
「はーい。いってらっしゃーい」
2人で留守番をすることも多くなっていった。
ユナの母親がスナックで働いている夜は、
父親がすぐに寝てしまうので、
ユナも寝られるが、
夫婦喧嘩が始まると、うるさくて眠れず、
夕方の時間帯に眠くなり、
ハナのベッドで寝てしまうこともしばしばあった。
この日もユナは漫画を読みながら、寝落ちしてしまった。
ハナがタオルケットを掛けた後、
ユナは可愛い寝息をたてて、眠った。
◇ ◇ ◇
道路に軽石で絵を描いている、幼くて可愛いユナ。
幼いのだから、いろいろと可愛いに決まっている。
しかし、ハナはただ単に
ユナが幼女だから可愛いと感じるわけではない。
左右対称ではない目、茶色に輝く髪、かなり白い肌…。
ユナの個性が、ハナにとっては唯一無二であり、
自分の一生を賭けて、ユナを守り通したい、
幸せにしたい、愛し抜きたい、という熱い想いが、
とめどなく溢れてくるようになっていた。
ハナのユナに対する想いは募る一方であった。
車に轢かれないように抱き締めて以来、
自分の伴侶にしたい人となったユナ。
ユナを幸せにしたい。
自分が男性であったなら、
ユナを女性として愛するのに。
もちろん、ユナに告白できるわけもない。
可愛い、ユナ。
苦しい。
毎晩ユナの家の灯を、
自分の部屋の窓から眺めていた。
ハナはユナに恋をしていた。
ユナを抱き締めたときに感じた動揺を隠して、
多少ドギマギしつつも、
平静を装って、
いつものようにユナを家に招いた。
ユナがハナの部屋で遊ぶことは
もはや日常となっていた。
ハナが小学校から帰ってきた時から夕食時まで、
ユナはハナの部屋で漫画を読んだり、
お菓子をご馳走になったりして過ごすことができた。
◇ ◇ ◇
ハナは表向きはお嬢様だが、
両親に隠れてお小遣いで少年誌を買っていた。
鍵のかかる机に少年誌を忍ばせ、
両親に見つからないように鍵をかけていた。
ハナは学習机の鍵を財布から取り出し、
鍵を開けて少年誌を出した。
主人公のサッカー部の男の子が、
部活のマネージャーに恋をしている漫画を読んで、
男の子に自分を重ね、
部活のマネージャーにユナを重ねて、
漫画を読みながら空想に耽った。
ユナの表情、感触が、四六時中、頭から離れない。
登校時、
ユナの背中をポンと軽くたたいたり、
ユナの頭をナデナデしたり、
必ず1日1回はさりげなくボディタッチをするようになった。
その都度ユナは、
照れくさそうにやや顔を赤らめて笑顔になるのだった。
そのことが、
どれほどハナを幸福感で満たしたことか。
そして、どれほどユナに、
温かみのある安心感を与えたことか。
「買い物に行くから留守番頼んだわよー」
「はーい。いってらっしゃーい」
2人で留守番をすることも多くなっていった。
ユナの母親がスナックで働いている夜は、
父親がすぐに寝てしまうので、
ユナも寝られるが、
夫婦喧嘩が始まると、うるさくて眠れず、
夕方の時間帯に眠くなり、
ハナのベッドで寝てしまうこともしばしばあった。
この日もユナは漫画を読みながら、寝落ちしてしまった。
ハナがタオルケットを掛けた後、
ユナは可愛い寝息をたてて、眠った。
◇ ◇ ◇
道路に軽石で絵を描いている、幼くて可愛いユナ。
幼いのだから、いろいろと可愛いに決まっている。
しかし、ハナはただ単に
ユナが幼女だから可愛いと感じるわけではない。
左右対称ではない目、茶色に輝く髪、かなり白い肌…。
ユナの個性が、ハナにとっては唯一無二であり、
自分の一生を賭けて、ユナを守り通したい、
幸せにしたい、愛し抜きたい、という熱い想いが、
とめどなく溢れてくるようになっていた。
ハナのユナに対する想いは募る一方であった。
車に轢かれないように抱き締めて以来、
自分の伴侶にしたい人となったユナ。
ユナを幸せにしたい。
自分が男性であったなら、
ユナを女性として愛するのに。
もちろん、ユナに告白できるわけもない。
可愛い、ユナ。
苦しい。
毎晩ユナの家の灯を、
自分の部屋の窓から眺めていた。
ハナはユナに恋をしていた。