撫でられたフィンランちゃんは嬉しそうな笑みを浮かべている。

「俺はソキウス。 ソキウス・エグジット。 今後この名前が名乗れるかどうかは分からないがよろしく頼む」

「はい、よろしくお願いします。 お母さんを呼んできますね。 フィン、行くよ」

「はーい」

 セシリアがフィンちゃんを連れて一緒に彼女達の母親を呼びに行ったようだ。
 どれくらい流れていたかは知らないが、一応は助かったのだろうか……。
 だが、向こうの国……アグリアス王国では、死亡扱いにされているのだろうから……この名前を名乗れるのは最後になるのかも知れない。
 妹はこれを知ったらショックを受けるだろうなぁ。

「セシリアから目覚めたと聞いたので来ました。 調子はいかがですか?」

 そんな事を考えている俺の元に、セシリアとフィンちゃんの母親が来たようだ。
 いい意味で、この親にしてこの娘ありだなって思ったのは内緒だ。
 親子そろって美人すぎるじゃないか!