「優菜! そういえば、あれ来たよ。十年後ロケット!」

「こっちも玲奈から来てたよ」

「お互いに送ってたんだね!」

「何? なんの話?」

「ふたりだけの話」
 玲奈がそう言って、こっちを見てニヤッとしてきた。

「ねー!」
 私も見つめ返し同じ表情をした。

「なぁんだよー」
 透は少し寂しそう。

「あはは。高校の時、優菜と喧嘩してた時間、なんか勿体なかったね!」

「ほんとにね。でもいいんだ! あのおかげで玲奈のこと、ほんとに好きなんだなって思えたんだもん」

「そういえば、あの時なんで喧嘩してたの?」

「すっごく、くだらない事。ね、優菜?」
「うん、玲奈と私、ふたりだけの秘密」

「なんか、寂しいよー」
 透が言った。

「ふふふ、大丈夫、透の事も好きだから」
「お、おぅ! 俺も玲奈が好きだ」
「私も玲奈のこと、大好き」