歩き出そう、虹色に輝く未来(あす)へと。

「せんぱっ……茉璃愛先輩っっ!!!!」

茉璃愛先輩の名前を叫ぶと、目のふちから涙が一筋流れた。

「っ……嫌、だ……っ」
「茉璃愛っ……」


──茉璃愛先輩。

哀しいのに、笑って逝くなんて。
素直じゃないですよ。



「ぅぁっく……あっ、く……」

何で……なんで、私に……あんなことを言ったの?


『律玖くんと、幸せに』


膝をつき、先輩の手をもう一度握って泣いた。



しばらくすると、律玖さんは私を病室の外へと連れ出した。
椅子に座る。

「茉璃愛は、心臓が動かなくなっていく……病気だったんだ。中等部三年のときに、発病した」

下を向いたまま、律玖さんの話を聞く。

「本人の意志で、長期入院はしなかった。
学園で過ごしたいっていう思いがあったからだと思う。茉璃愛は、瀬谷崎が大好きだから」

CDを両手で持ち見つめた。
先輩が私にくれた、CD。

「そのCD、特別に早く貰ったんだよ。アイツがどうしても聴きたいって言ったし、何より……分かってたんだろうな……もう短いってこと」

茉璃愛先輩の想いが、たくさん詰まったCD。そっと撫でてみる。

二人でレコーディングした時、すごく楽しそうだった。
だから気付かなかったんだ。
茉璃愛先輩が、寂しそうにしていたこと……。

全然気付かなかったんだ。