歩き出そう、虹色に輝く未来(あす)へと。




◆◆◆◆◆


昨日の雨が嘘のように今日は太陽がギラギラと輝いて、葉から落ちた雫が反射してきらりと光った。


「優歌ちゃん、休憩終わりだよー」
「あ、はいっ!」

朋加先輩に声をかけられ、休憩していた私は立ち上がった。
朝練が再び、始まる。



「じゃあ、ヴォーカルは発声をもう一度。ピアノ奏者は指の運動、レッスン3をやって下さい」
「「はいっっ」」

茉璃愛先輩がいない間、副部長である朋加先輩が仕切る。
三年生の先輩は他にいるけれど、受験の事もあり引退後部長になるといわれている朋加先輩が副部長に選ばれていた。


「もっと力を抜いて」
「はいっ。ア~♪」

歌どころではなかった。

昨日のショックから立ち直れていないため、律玖さんとはまだ顔を合わせていない。
会ったところで、どんな顔をして会えばいいかわからないけれど。

五分間やると、各自の練習へ。
私は、茉璃愛先輩がいないので一人、弾き語りの練習。



──ガラっ
不意に音楽室のドアが開いた。

「あ、ごめん。副部長さんいる?」

律玖さんがプリント片手に入ってきた。
少しやつれていて、元気もなさそうだった。


「はい、あたしです」

朋加先輩がプリントを受け取る。

「部長会の事とか書いてあるから。明後日の放課後、第二会議室で部長会ね」
「はい、わかりました」

律玖さんは笑顔を取りつくろって、笑うと去って行った。
朋加先輩はプリントをしまいに、私のもとから去って行く。



外を見に行く。

茉璃愛先輩が別れた理由……。
病気の事なのかな……。


「優歌ちゃん、練習!」
「はい、すみません」

空が少し、切ない色をしている。
そう思った。










「優ー歌っ」
「栞衣奈、機嫌いいね」

教室に行くと、栞衣奈が機嫌よく話しかけてきた。

「お母さんとお父さんに、大学の法学部を受けること、許してもらえたの!!」