「病気のせいじゃない? 無理させてなかった?」
「うん。ホントに貧血。
無理はしてないけど、こういうの久しぶりなのにはしゃぎすぎちゃったかも。
あと……」
「うん?」
「昨日、興奮してあまり寝れなかったの……出掛けられるのほんとに嬉しくて……」
「そっか……」
奏多はほっと息をつく。
鼓動がゆっくりと落ち着いていくのを感じた。
「ほんとに良かった」
ぎゅう、と腕に力が入る。
「楽しみにしてくれてたの嬉しい。出会いが出会いだったから、まだちょっと警戒されてるかなって思ってたから」
「奏多がいい人なのは、会ったとき、声ですぐわかったよ……」
「そう? あ、あと名前で呼んでくれるようになったし」
「っそ、それは奏多が初めからわたしのこと呼び捨てにするから……だから……」
(哲弥さんと奈子さんは、ちゃんとさん付けしてるもん)
「それとさ」
唇に、ちょんと指が触れた。
内緒の話をするみたいに、二人だけが聞こえるトーンになる。
「俺があげた口紅、してるよね。朝見たとき気がついて堪らなくなっちゃって。
実はめちゃくちゃドキドキしてたんだ」
「ーーーーな……」
あまりの恥ずかしさに言い返せなくなって、口をパクパクさせた。
「うん。ホントに貧血。
無理はしてないけど、こういうの久しぶりなのにはしゃぎすぎちゃったかも。
あと……」
「うん?」
「昨日、興奮してあまり寝れなかったの……出掛けられるのほんとに嬉しくて……」
「そっか……」
奏多はほっと息をつく。
鼓動がゆっくりと落ち着いていくのを感じた。
「ほんとに良かった」
ぎゅう、と腕に力が入る。
「楽しみにしてくれてたの嬉しい。出会いが出会いだったから、まだちょっと警戒されてるかなって思ってたから」
「奏多がいい人なのは、会ったとき、声ですぐわかったよ……」
「そう? あ、あと名前で呼んでくれるようになったし」
「っそ、それは奏多が初めからわたしのこと呼び捨てにするから……だから……」
(哲弥さんと奈子さんは、ちゃんとさん付けしてるもん)
「それとさ」
唇に、ちょんと指が触れた。
内緒の話をするみたいに、二人だけが聞こえるトーンになる。
「俺があげた口紅、してるよね。朝見たとき気がついて堪らなくなっちゃって。
実はめちゃくちゃドキドキしてたんだ」
「ーーーーな……」
あまりの恥ずかしさに言い返せなくなって、口をパクパクさせた。