「それだけじゃないからな! 俺はちゃんとお詫びをしたくて……」

「あーはいはい。わかったわかった。何歳? 今度合わせてよ。奏多が好きな子なら会ってみたい」

「同い年だった。まだ好きとか決まったわけじゃ……」

「はいはい」

なんでもわかってるようなハイハイに口を尖らせるが、すぐに気分を切り替えた。

「今度、遊びに誘ってみようと思うんだけど、どういうところが楽しいかな」

哲弥が来るまでに調べていた、視覚障害者とのデート方法をスマホに表示して見せた。
気を遣いすぎるのもどうかと思うが、何せ基礎知識が無いに等しい。

「え、もうそんなに仲良しなの?」

「なんか、家に帰ってからお金をちゃんと確かめたらしくて。貰いすぎだから返したいって連絡きてさ。真面目で良い子なんだよね」

「ふうん」

哲弥はニヤついた。