「う〜ん……眠い」
「だめだよ、結璃菜はこれから俺に朝まで抱かれるんだからな」
「楓くんいじわるぅ、でも好きぃ」
もう限界だ……楓丸は結璃菜を激しく抱いた
9時に目覚ましをかけていた楓丸は目を覚まし
「朝か……やべっ」
部屋のメモ帳に殴り書きをして急いで部屋を出た
〝 午前中の仕事終わらせてくる〟
楓丸が仕事を終えてホテルの部屋に戻ると結璃菜はまだベッドで寝ていた
ルームサービスを頼みシャワーを急いで浴びた
すぐにルームサービスが運ばれる
「結璃菜、メシにしよう、腹減って限界」
楓丸の声ですぐに起きた
「うん、お腹減った〜」
バスローブが側に置かれていたからはおって食事をする
「結璃菜、今まで起きず?」
「……うん、だって楓くんが寝かせてくれないもん」
「俺、朝の仕事してきたよ(笑)」
「あっ、土曜日の午前中の教室か」
「うん……昨日の記憶ある?」
「うーん所々かな」
「樹里と話した?」
「話したけどね〜」
結璃菜はため息をついた
「坂本さんはね、やっぱり楓くんの事が好きなんだと思う」
「そうかなぁ、あっ、順子ママは母さんの事な」
「え?順子ママ?」
「携帯見てみろ(笑)」
楓くんは自分の携帯を見せてくれた
ホントだ……書いてある
「前にさ、お母さんは楓くんの事をあまりよく思ってないかもって言ってたじゃない?」
「うん」
「坂本さんの話を聞いてて違うなって思ったの」
「でも普通は兄貴に継がせたいだろ」
「お母さんて自分の仕事をちゃんと持ってるじゃない、だからお兄さんが教師になりたい時も反対しなかったでしょ?」
「まあな、だから全部俺に押し付けて……」
「違うの、坂本さんと結婚させて、結城流派を守ろうとしてたんだと思うの
だからおじいさんも嫁の顔を見たいとか、やっぱり親子だからさ〜
跡を継がなかった後ろめたさはあると思うのよね」
「でも樹里とは一緒になれとは言われてないけど」
「坂本さんにはそれとなく早く嫁でもって話してたんじゃないかな〜
それが思いのほか私を婚約者のフリで紹介したから坂本さんの方はもう諦めて私を認めたんじゃないかな、彼女いたのかって……」
パチッと指を鳴らした
「結璃菜、冴えてるじゃん(笑)」
「でも〜有給とらせてくれないのはひどいから!それと!楓くん!」
「はい」
「坂本さんのLINEがプライベート携帯に入ってるの軽くショックなんだけど?」
「あー、昔いれたからか」
携帯を操作して目の前で消してくれた