店を出るとプッっと軽くクラクションを鳴らす高級車が
止まっていた
「結璃菜」
楓くんの声だ
「楓丸くん、仕事は?」
「今日は自分の作品書いてたから師匠に教室は頼んだ」
結璃菜に寄っていき結璃菜を抱えてくれた先輩にお礼を言う
「小鳥遊結璃菜の婚約者です、ご迷惑をお掛けしました、つれて帰ります」
「はい、お願いします」
樹里は車に寄っていく
「小鳥遊さんが飲み会だったから教室休んだの?」
「まあね、樹里は酒強いし絶対呑んでると思ったからな、来て正解だ」
「どうして、教室を休みにしてまで小鳥遊さんを優先するの?」
「ん〜何でって言われてもな……大事だし?
それに酒呑んだら結璃菜は色っぽくて俺が我慢出来なくなるんだよなー
いい具合に酔わせてくれてありがとうな、じゃあ樹里も気をつけて」
結璃菜を車に乗せると2人は帰ってしまった
書道が1番大事じゃなかったの?今までずっとそう思って尽くしてきたのに……
樹里は薄らと涙を浮かべていた
「楓くん……」
「何?」
「送ってくれるの?」
「いや、送らないよ」
ホテルに着くとフロントで鍵をもらい最上階へ
「全く……嫌な予感がしたんだよな」
ベッドルームに連れていき服を脱がす
「お水……」
「ほら」
ペットボトルを渡してもこぼしながら飲む
「仕方ないなぁ」
楓丸は口に水を含み口移しで水を飲ませた
ゴクンゴクン
「あ〜あ、こんなにこぼして結璃菜は悪い子だね」
「こぼしてごめんなさい」
「もう、言うことがほんと可愛いな(笑)」
結璃菜を抱きしめた
久しぶりにこんなに酔った結璃菜を見たな
まあ俺が制限させてたけどさ……