2人はインスタ用に写真を撮りチーズケーキを食べた
美味しいと褒めてくれた

夜は焼肉が食べたいと個室のある焼肉屋に食事にいった
「なぁ」
「うん?美味しいよ、お肉」
結璃菜は大好きなカルビを大きな口を開けて頬張る

「肉は旨いよ(笑)7月にさ旅行いかね?」
「旅行?」

「うん……書道ガールズ甲子園って知ってる?」
「映画になったやつ?見てはないけど」

「そう、俺さパフォーマンスし始めてから毎年見に行ってんだよ」
「でっかい半紙と筆だよね?ニュースで見たことあるかも」

「そう、学生の時やりたかった〜と思ってさ」
「いつなの?」

「多分7月の最後の日曜日だけどちょっと確認しとくよ、有給今度は俺の為に使ってよ」
「日曜日なら……」

「愛媛だよ?最後までいたら帰れないかも
それに有名な道後温泉入ってから帰りたいじゃん」

「温泉!いいね、月曜日に休みとればいいんだよね」
「うん、会社に聞いてみて」

「わかった〜」

楓くんから日程が決まったと連絡が入り私は有給届けを上司に提出した

「月曜日か……坂本さんが小鳥遊さんの仕事をすることになるからOKがでたらいいよ」

そんなぁ……前はみんなで振り分けてくれたのに
でも坂本さんには有給はまだないから大丈夫かな……

「あの……坂本さん」
「何ですか?」

「この日に有給取りたいんだけど大丈夫ですか?」

入社は先なのに年上の坂本さんにはやっぱり敬語を使ってしまう
坂本さんは届けの日を見た

「私も有給はないですけど欠勤でいいので休もうかと思ってた日ですね」
「そんな……」

前の席の先輩を見ると頑張れと目で訴えてくれる