おじいさんとおばあさんには娘2人が産まれて姉は着付け教室を開き婿養子もとった

そしてお兄さんが生まれたそうだ

楓くんは下の娘さんの子供で両親は事故で小さい時に亡くなったそうだ

お母さんは楓くんをおじいさんの養子として入れたらいいと言っていたけどお兄さんが一人っ子だったため周りに説得されて養子を受け入れたのだと

だからお母さんにはあまりよく思われてないと言っていた

でもお父さんやお兄さんにはよくしてもらったしお兄さんが教師になりたいと言ったから自分が跡取りになろうと決めたと

将来お兄さんが定年して継ぐなら個人で活動していくことも視野にいれているそうだ

だから公演や、パフォーマンス、展覧会など積極的に出て人とのつながりを大事にしてると

土日に仕事が入る時はスイートルームで普段使わないお金をパーッと使ってストレス発散に呑んだり食べたりしていると話してくれた

「ありがとう、色々辛いことも話してくれて」
「全然辛くないよ、ちゃんと前向きだから(笑)今度は外の仕事も見て欲しいな」

「見てみたい、楓くんの書くところ(笑)」

夕方にはおいとまして夕食を食べて帰ろうということになった

普通のお店でいいよと言うけれどやっぱりホテルでの店の個室の部屋に通された

パフォーマンスの仕事が入って来た頃に視線を感じたことがあるらしくて落ち着いて食事出来なかったと話してくれた

だから個室のある店を調べているらしい

話すたびに楓くんの事を知ることが出来る
それは全部納得できることで、こんな考えは合わないとは1度も思ったこともない

「別に俳優でもアイドルでもないんだけどさ、誰かと一緒の時は相手に迷惑がかかるだろ?」

「楓くん、真面目」
「最近真面目になった(笑)」

そっか……おじいさん関係の人もたくさんいるだろうし1人で教室してる訳じゃないものね

「楓くんて袴とか着るの?」
黒カバーの携帯の写真を見せてくれた

そういえば最初に私の写真を載せるとか言ってた
結城蒼雲のTwitterアカウントを見せてくれた

「私の字は?」
「文字を書き始めたら載せようと思ってて、今度はインスタデビューをしたいと思ってて……教えて(笑)」

「いいよ」
食事をしながら楓くんに教えた

自分も食事やスイーツの写真をたまに載せる
「俺との食事は載せないの?」

「なんか高級すぎて……社会人1年生とかプロフィールに書いてあるのに贅沢すぎるでしょ(笑)」
「そっか……あっ、結璃菜の手作りとかあるー」

「ふふっ、こんな美味しいもの食べなれている楓くんの口に合うかな〜」

「俺さホント家にずっといるからたまにの外食が楽しみなんだよね、毎週とかじゃないからな」

「わかった、一緒に楽しも!理由わかったからもう遠慮なく食べさせてもらいます」
「うん、食べて食べて」