儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

その時、頬に一筋の涙が伝った。
私が泣いちゃいけないのに、1番辛いのは愁なのに…。
自分の感情を制御する方法を忘れたかのように、私は泣いた。
落ち着いてきたら、愁の元へ向かった。
愁は多分、私が泣いていた時、私がいた事に気付いていた。それでも、1人にしてくれた。なんでそんなに優しいの?どうしてこんなにも優しさに溢れている彼が、死ななくちゃいけないの?
…でも、今はこんな事考えている暇はない。今を大切にしなくちゃ。
私は色んな感情を押し殺して、愁の隣に座った。
「愁、久しぶり」
「夏海、久しぶりだね。って言っても、昨日会ったばかりだけど」
そう言って彼はクスリと笑った、まるでいたずらをしている少年のように。
「夕日、綺麗だね」
「そうだね」
私が泣いていた時間、どのくらいの時間が過ぎたかは分からない。でも、もう夕日が落ち始めていた。あと少しで、半分が顔を隠してしまう。
そしいえば、愁はクリスマスどうするのだろう…。