儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

屋上に着いて扉を開けると、そこには快晴の空が広がっていた。やっぱり12月になると冷えるな…。咲良も同じなのか、くしゃみをくしゅんと2回していた。
「それでそれで?!彼氏いるの?!いつから?!」
恋愛の話になると、咲良はいつもぐいぐい聞いてくる。昔から、気になった事やおかしいと思った事など、単刀直入に聞いてくる癖がある。でも、そのおかげで私もはっきり言えてたのだけれど。
「彼氏はいないよ」
「いないの?!じゃあじゃあ、片思い?」
「うーん…これが好きっていう気持ちなのか分からないけど…でも、一緒に過ごしたいなって思ってる…」
「そっかそっか!まぁ夏海なら大丈夫だよ!!可愛いし!でも、その人の事ばかりで私に構ってくれなくなったら嫌だからね!」
外見はとても大人らしくなってきたけど、中身は昔のまんまだ。
「うん、咲良も同じくらい大切だよ」
「…ねぇ、もしかしてその人って」
咲良は真剣な顔になって何か言おうとしたら、いつの間にかチャイムがなっていた。結構長く話してたんだな…。久しぶりに咲良と話せたから、とても短く感じた。
「咲良、何か言おうとしてなかった?」