そして私は、あんまり乗り気ではない彼を強引に引っ張って、病院の屋上に向かった。屋上に向かうために登る階段は良いリハビリになったから、よしとしよう。
屋上への扉を開けると、空には快晴が広がっていた。……柊くんに告白された時も、空が綺麗だったな。あの日がとても昔のようだ。あの時はまだ、梨々花に反抗する事が出来ていなかった。どうして彼女達に抗う事ができたのだろう。今までの私だったら考えられない行動だ。
つい昔の事を思い出してしまい、彼の手を引っ張っていることを忘れてしまってした。
「手ごめん、大丈夫?」
「あ、うん、大丈夫」
そして私達は屋上に設置されているベンチに腰を下ろした。
「改めて、私は一ノ瀬夏海、よろしくね!」
「う、うん。よろしく…」
なんでこう、ハキハキ話さないのだろうか。まぁ私も、両親が亡くなってしまった後はこんな感じに暗かったから、彼に偉くは言えないのだけれど。
「それで、あなたの名前は?」
屋上への扉を開けると、空には快晴が広がっていた。……柊くんに告白された時も、空が綺麗だったな。あの日がとても昔のようだ。あの時はまだ、梨々花に反抗する事が出来ていなかった。どうして彼女達に抗う事ができたのだろう。今までの私だったら考えられない行動だ。
つい昔の事を思い出してしまい、彼の手を引っ張っていることを忘れてしまってした。
「手ごめん、大丈夫?」
「あ、うん、大丈夫」
そして私達は屋上に設置されているベンチに腰を下ろした。
「改めて、私は一ノ瀬夏海、よろしくね!」
「う、うん。よろしく…」
なんでこう、ハキハキ話さないのだろうか。まぁ私も、両親が亡くなってしまった後はこんな感じに暗かったから、彼に偉くは言えないのだけれど。
「それで、あなたの名前は?」