「そうね、でも折角なら、私たち季節の文字が入っているから、他の季節でもいいんじゃないかしら」
「確かにそれもいいな、なら夏海なんてどうだ?!」
「うん!それがいい!」
こうして私の名前は「夏海」と決まった。
お父さんは私の名前が決まった瞬間、お母さんのお腹を撫でながら、夏海、夏海と呼んでいたらしい。
私はこの話を2人から聞いて、本当にお母さんとお父さんの子供に産まれることが出来て幸せだなと改めて感じることが出来た。

「お父さんとお母さんって運命なの?!」
お父さんが運転して、お母さんが助手席に座っていたため、私は後部座席から2人の間に頭を出して尋ねた。今はパーキングエリアでお手洗いを済ませ、戻ってきた所だ。
突然の質問だったので驚いていたけど、2人は目を合わせて、微笑みながらこう言った。
「絶対運命だったと僕は思う、たとえどんな世界に生まれても、また母さんを好きになる自信はあるよ」