「ありがとう、夏海。ちゃんと話すよ、僕の事も…病気の事も。」
「うん!」
私は笑った。さっきまで流れていた涙を拭って、笑った。愁が安心して自分の事を話せるようにー。
「僕は、生まれた時から病気だった。僕の病気は、本当に世界で珍しいやつらしくてね、治療法がないんだ。ただ、一つだけ分かっていることがある。それは、18歳を迎える事が出来ないって事。その事を知らされたのは、初めて夏海と出会った日なんだよ?だから、その事を知らせる日が違かったら夏海と出逢う事ができなかった。そう思うと、なぜか心が軽くなれた、全部夏海のおかげだよ」
愁が安心して話せるように、笑顔でいようって決めてたのに…。あんまりだよ、生まれた時からだなんて…。
え、18歳を迎えることが出来ないって事は…
私の驚いた表情を見て分かったのか、彼は頷いた。
「うん、僕が夏海と出会った日、余命半年って知らされた…。」