彼は目を見開いた。そして、笑った。彼の笑顔はとても凄い、どんなに嫌な事があっても全て吹き飛ばしてくれるような笑顔。綺麗だな…。
私もいつか、辛くても悲しくても、愁みたいに笑える日が来たらいいな……。
「君は、とても優しい子だね…。病気の人に寄り添うのは、とても苦しいことだってみんな思うのに、それでも君は、僕の傍にいようとしてくれる…、それだけで僕は救われる。もし、どんなに辛いことが起きても、未来に向かって頑張れる?僕の傍に居たいっていう気持ちはとても嬉しいよ、でも、それで君が壊れていってしまうのなら、やめて欲しい…それくらいの覚悟が君にはある…?」
愁は、もしもの事を考えて行動している、それも、私の気持ちを第一に考えての行動。
その気持ちが嬉しい反面、心配をかけてしまっている自分が悔しい。
「私は大丈夫だよ、私を救ってくれた愁の傍にいることが、愁にとっての救いになるのなら、いつまでも傍にいたい」