儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

良い案が思いついたところで、私は桜の花びらに取り掛かる。意外にも時間が経ってしまい、午後の3時になってしまった。
急いで丘に向かおうと私は身支度を整え、丘へ向かった。
丘には、クリスマスの時になかった花がたくさん咲いていた。
色とりどりの花たちは、この丘を鮮やかにしてくれている。
私はイーゼルを立て、キャンパスを置いた。
そして、思い切り筆を振った。
「うわぁ!」
自分で描いたとは思わないくらい上手く出来、興奮してしまった。
たくさんの星が夜空を輝かせ、その下には輝いている夜空に照らされた夜桜。
愁が最後に見たいと言っていた、夜桜。
誕生日を迎えることが出来ないのは、なんて辛く、悲しいことなのだろうか。
え、と私は呟いていた。
誕生日を迎えることが出来ないって彼は間違いなく言っていた。誕生日までしか生きられない、ではなくて。
私は嫌な予感がした。もしかしたら、彼は今日の夜に息を引き取るのではないかと。