パレットには、たくさんの絵の具が混ざり合っている。それは、とても綺麗にグラデーションされていて、まるで朝日のようだった。残しておきたいくらいだ。
集中していて気付かなかったけれど、エプロンには点々と絵の具が飛んでいた。
絵は全然まだ終わる気配はしないけれど、どうか間に合いますように。彼に、最後の幸せを届けられますように。
今日は桜しか終わらなかったけれど、1日でこのくらい出来れば上出来だと思い、パレットを閉じた。
翌日、採点日という事で学校は休みになった。今日はずっと絵が描ける。
朝から夜までずっと描いていた。
全然飽きなかったし、むしろ一日の時間が足りないくらいだった。
夜ご飯を食べる合図が下のリビングからしたので、私は一旦パレットを置いた。
「夏海さ、部屋で何してるの?」
「絵、描いてる」
「懐かしい、中学の時よく賞貰ってたよね」
「そうだね」
「どうして急に始めたの?」
「私の絵を見せたい人がいて…」
「誤魔化すの下手ね、愁君でしょ?」
「はい…」
「頑張ってね」
「…うん、ありがとう」
夜ご飯を食べ終わってお風呂に入った後も、またパレットを手にした。どんな時間でも勿体ないと思ってしまうほど、私はその絵に没頭していた。
そして私は、いつの間にか寝てしまっていた。翌日は7時に起きてしまい、少し学校に遅れてしまいそうだったが、頑張ってダッシュをして間に合わせた。一生分の体力を使ったのではないかと思う程息切れしてしまい、体力が落ちたという事を痛感させられた。
しかし、その疲れは一瞬にして吹き飛んだ。テストの結果が、想像していたよりも遥かに高かったから。
数学ではクラス1番になれたし、他の教科も平均より高かった。
帰り道の咲良の表情は言うまでもなく凄かった。おそらく赤点があったのだろう。その件については何も口にせず、別れを告げた。
テスト返却日の翌日、今度は成績表会議だということでまた休みになった。
午前中は絵に集中していたのだけど、午後に咲良から連絡があり、勉強道具を持って駅に来て欲しいとの事だった。
呼んだ理由はだいたい目星はついているけれど、正直に言えば絵を集中したかったのが本音だった。丁度乾かす時間が必要だったし、休憩も兼ねて会いに行くことにした。
それに、私を救ってくれた咲良のためなら、なんでも出来る気がした。
私は咲良の連絡に、分かったと返信をして、エプロンを脱ぎ、支度の準備を始めた。
集中していて気付かなかったけれど、エプロンには点々と絵の具が飛んでいた。
絵は全然まだ終わる気配はしないけれど、どうか間に合いますように。彼に、最後の幸せを届けられますように。
今日は桜しか終わらなかったけれど、1日でこのくらい出来れば上出来だと思い、パレットを閉じた。
翌日、採点日という事で学校は休みになった。今日はずっと絵が描ける。
朝から夜までずっと描いていた。
全然飽きなかったし、むしろ一日の時間が足りないくらいだった。
夜ご飯を食べる合図が下のリビングからしたので、私は一旦パレットを置いた。
「夏海さ、部屋で何してるの?」
「絵、描いてる」
「懐かしい、中学の時よく賞貰ってたよね」
「そうだね」
「どうして急に始めたの?」
「私の絵を見せたい人がいて…」
「誤魔化すの下手ね、愁君でしょ?」
「はい…」
「頑張ってね」
「…うん、ありがとう」
夜ご飯を食べ終わってお風呂に入った後も、またパレットを手にした。どんな時間でも勿体ないと思ってしまうほど、私はその絵に没頭していた。
そして私は、いつの間にか寝てしまっていた。翌日は7時に起きてしまい、少し学校に遅れてしまいそうだったが、頑張ってダッシュをして間に合わせた。一生分の体力を使ったのではないかと思う程息切れしてしまい、体力が落ちたという事を痛感させられた。
しかし、その疲れは一瞬にして吹き飛んだ。テストの結果が、想像していたよりも遥かに高かったから。
数学ではクラス1番になれたし、他の教科も平均より高かった。
帰り道の咲良の表情は言うまでもなく凄かった。おそらく赤点があったのだろう。その件については何も口にせず、別れを告げた。
テスト返却日の翌日、今度は成績表会議だということでまた休みになった。
午前中は絵に集中していたのだけど、午後に咲良から連絡があり、勉強道具を持って駅に来て欲しいとの事だった。
呼んだ理由はだいたい目星はついているけれど、正直に言えば絵を集中したかったのが本音だった。丁度乾かす時間が必要だったし、休憩も兼ねて会いに行くことにした。
それに、私を救ってくれた咲良のためなら、なんでも出来る気がした。
私は咲良の連絡に、分かったと返信をして、エプロンを脱ぎ、支度の準備を始めた。


