儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

私が、悪い方に考えているからかもしれないけれど、さっきの言葉は取り消して欲しかった。言わないで欲しかった。
「いや、そうじゃなくて…僕はただ、普通の生活がしたいと思って…っ!」
「普通って何?!そんなの、愁が勝手に決めつけてるだけだよ…」
やばい。歯止めが、きかない。
「私が愁の気持ちを理解出来る日が来るのなんて来ないかもしれないけど…私は寄り添いたいって思ってたよ?!愁と過ごして感じた気持ちは、凄く幸せだったって思ってるよ?」
ここのルームは、海月のためなのか、ライトアップを輝かせたいためなのか、暗闇に包まれている。
良かった、今明るかったら、余計彼を悲しませることになっていただろうから。
彼の表情は見えないけれど、想像は出来てる。きっと、眉毛を下げて泣きそうな顔をしてるんだよね。そして、笑う。
今は暗いから、笑顔を作っていないのかな。
その顔も、見たかったな。
「ごめっ…ごめんっ…そこまで僕の事想ってくれてるって知らなくてっ…夏海を悲しませちゃったよね、ごめんね…」