その瞬間、今まで記憶が失われていたのが嘘みたいに、ブワッと鮮明に流れてきた。
あの日、いじめられた私が勢いで丘に行き、彼と出会ったこと。
一緒に、長い長い夜を過ごしたこと。
彼が記憶を思い出して、私から離れようとした事。
そんな彼を追いかけた私が、事故にあって記憶を失った事。
だから事故の後、私がなんで病院にいるか答えた時に、震えていたんだね…。
1つ1つ切れた糸を繋げていくかのように、今まで不思議に思った事に合点がついた。
昔、お父さんが助けた男の子はあなただったんだね、愁。
「柊君、今日は本当に彼を助けてくれてありがとう。私、行かなきゃ!」
私は今すぐにこの気持ちを彼に伝えたくて、立ち上がった。
走ろうと思った瞬間、私の腕を柊君が掴んでいた。
私は呆気にとられた。
「一ノ瀬は…あいつの事が好きなの?」
彼の表情は真剣だった。だから私も、恥じらいを捨てて答えなくてはならないと思った。
「うん、好きだよ。例えようのないくらい、大好き」
あの日、いじめられた私が勢いで丘に行き、彼と出会ったこと。
一緒に、長い長い夜を過ごしたこと。
彼が記憶を思い出して、私から離れようとした事。
そんな彼を追いかけた私が、事故にあって記憶を失った事。
だから事故の後、私がなんで病院にいるか答えた時に、震えていたんだね…。
1つ1つ切れた糸を繋げていくかのように、今まで不思議に思った事に合点がついた。
昔、お父さんが助けた男の子はあなただったんだね、愁。
「柊君、今日は本当に彼を助けてくれてありがとう。私、行かなきゃ!」
私は今すぐにこの気持ちを彼に伝えたくて、立ち上がった。
走ろうと思った瞬間、私の腕を柊君が掴んでいた。
私は呆気にとられた。
「一ノ瀬は…あいつの事が好きなの?」
彼の表情は真剣だった。だから私も、恥じらいを捨てて答えなくてはならないと思った。
「うん、好きだよ。例えようのないくらい、大好き」


