儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

病室に着くと、私は思っていたよりも勢いよく扉を開けてしまい、看護師さんに怒られてしまった。
「な、なつみ?!どうかしたの?」
彼は続けて、帰ってくるの早すぎるよと微笑んだ。
「一緒に、初詣に行こ!」
「…え?」
彼はぽかんと、口が塞がらないらしい。
「だから、初詣!神社!」
「家族の方は、大丈夫なの?」
「うん!全然歓迎だってさ!前まで丘に通ってたなら、外出は大丈夫なんでしょ?」
私は彼とお祭りに行けることが楽しみで、言葉にも勢いが止まらなかった。
「外出は全然大丈夫なんだけど…本当に家族の方たちはいいの?」
「大丈夫だって!ほら、行こ行こ!」
そして私は、愁の戸惑った表情と、いつもより青白い顔を見向きもしないで彼の腕を引っ張り、病室を後にした。
「お、おはよ、うございまふ!あぁすみません!おはようございます…。」
そういえば、彼は家族と会うの初めてなのか。彼は家族に会うなり、改まって挨拶しようとしていたが緊張で噛んでしまい、凄く落ち込んでいる状態だ。