儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

「い、ちのせ…?」
私は彼の顔を見てしまった。彼があんまりにも悲しい声をあげるから。
彼は、今にも涙が零れてしまうような悲しい顔をしていた。眉を八の字にして、必死に堪えているような。
…結局、私は何をしても相手を悲しませることしか出来ないじゃん。
そんな私って生きてる意味、あるのかな…。
こんな情けない私は、私自身に呆れてしまい、フッと笑う。
折角新年を迎えたのに、気持ちが晴れない。彼にも新年から、悲しい思いをさせてしまった。
「ごめん柊君。私っ…最低だよね…人を不幸にする事しか出来ないよっ…私、どうすればいいの…っ?」
自分から彼を突き飛ばしたくせに、また彼を自分の元へ引っ張り返してしまう。どんなに最低なの…。どうしたら、私は成長できるの…?
理想の私を探し求めても、1つも想像がつかない。私ってどんな人になりたいんだろう。
「一ノ瀬…お前は全部、自分のせいにしようとしてる。自分に甘えてもいいんだよ…?もっと…周りに頼って、肩の荷を下ろしてみてもいいんじゃないか?お前は…人を不幸にするんじゃなくて、幸せにする事が出来る人だから」