儚く美しい彼に、幸せの花雨を。

こうやって私が思ってしまうことが、彼が1番悲しむ事は分かっている。それでも、彼と笑う未来が欲しいと願ってしまう。
「…一ノ瀬?大丈夫か?」
やっぱり、柊君は優しい。優しさは、もらえば凄く嬉しいし、私の事を大切にしてくれているんだって満たされる。それでも、私は愁のいる場所で、笑顔を届けたい。今は、愁だけいればいい。彼だけが、私の救い。
私はそれ程、彼を必要としている。彼がいなきゃ、生きていけないくらいに。
柊君が私に触れようとしたから、彼の手をはたく。嫌われるようにしなきゃ…。やっぱり私は、人を不幸にする事しか出来ないから。愁だって、本当は辛いはず。私がいるから笑顔でいなきゃって思っているはず。分かっていて私は、彼の元にいる。自分の孤独を埋めたいという欲望に負けて、彼を利用している…。だったら、柊君は最初から関わらなければいいのだ。
「大丈夫、ありがとう」
なるべく、冷たくあたる。相手が自ら引いていくように、厳しく。
彼の顔は見れない。見たくない。どんな顔をしていても、それは私が作ってしまった感情だから。